『君の名は。』では中盤ギブアップしたが今回は無事完走した。うん、だがしかし、だがしかし・・・
これはひどい・・・
全く、尊くない。
前半はまだなんとか見れたが、後半は地に落ちてるねこれ。飛んでない、全然飛んでないよ君たちぃ!!!
・天気は偶然だからいい
・きれいなどぶ水
・空や景色の描写はきれいだが、うまくはない、よくはない
・汚さと苦しみをすがすがしく取り除いた世界
天気は偶然だからよい
雨の日もいいものですよ。脚本書いた人、監督、誰のせいかは知りませぬが人生で雨を美しいと思ったことはないんでしょうか。いやあると思います、けれども、ではなぜこういうカタチになってしまったのか。登場人物が悪いという気はしないのだが、強いて言えば展開が悪い、もっていきかたが悪い、捉え方が悪い、このあたりでしょうか。
うーん、様々な部分で傲慢としか思えない感覚が残る。
きれいなどぶ水
確かに吹っ切れているきれいな描写。都合の良いきれいさで、これはわざとなのだが確かに汚いものをきれいにできるというのは、それはそれで価値があるのだと思う。新海監督はその点を多くの人が評価していると思う。
ただし今回、まず光の天使のはしご描写で違和感。斜めすぎる。確かに太陽の沈みかたを考えれば、この角度でも実際に起こりうるのだろうが、どうにも気になった。
最初の窓と流れ落ちる雨などはいい感じだが、メインとなる空の描写がきれいなだけでうまくない。特に雷など、実際の写真とかの方が迫力があるものが山ほどある。日本を覆う台風のような場面もイマイチ。
映像創造が第一のウリだと思われる作品としては、正直がっかりだ。
都合の良い世間の基盤
世の中の汚い部分、苦しい部分、難解な部分、どうしようもない部分をか~るくいなし、俺たち青春してまーす^^感。
死ぬほど活力ある10代たちということで、それはそれで素晴らしいことだと思う。いやこれは素直にいってね。これぐらいできる主人公たち3人は、いやこれ既に行動力だけなら大人で十分ですよ。
しかしそんな行動力と反比例して現実の道徳性は恐ろしいまでにない。後半であれ?と思った人多いと思うが、展開が控えめに言ってごみになりさがる。警察沙汰の部分とくにね。
これもね、やむを得ずに犯罪やら不幸な展開になるっていう流れはあると思うんですよ。しかしこれはねーわ。
この一騒動後、完全に冷めてしまい、空々しいものに。
なんか他の評論とか見てると、現代社会の問題うんぬんかんぬんとか言ってる人いるけど、逆にこの作品でそんなもの論じる部分あるかなと。設定としては確かにそういう問題も含まれてはいるんだけど、どうもこの作品で真剣に考える価値があるのかはかなり疑問。