Theory-of-Kのブログ

やわらかく生きる

【アニメ】精霊の守り人

作者は大学教授・児童文学作家の上橋菜穂子という人。

原作は小説で1996-2007、本アニメは2007。

 

うーん、☆2かなあ。

NHK放送らしいけど、作画のきれいさと音楽ぐらいしかいいところはない。

和風児童文学作品という感じだけど、ウリがいまいちわからない。

オレが重視する合理性がない(外国人著作は結構あると思われる)し、

説明不足感、緊張感不足、展開のぬるさ、各陣営の魅力、という様々な要素がことごとくない。

 

基本的に何度も書くと思うけど、オレはあらゆる作品の合理性をかなり気にするので、これが当たり前レベルでできてる、考慮されているならいいんだけど、傑作以外のものは大抵ここで減点される。

 

本作も、始まりの掴みはいわゆる危機型というやつで最も人を惹きつける導入方法だが、しかしその直後から違和感だらけ。例えば、王子を逃がすにしても随分悠長なやりとりをしているし、その後火事っていう大変なことするというギャップ、そして逃げるときも王子の格好そのままとか、うーんていう突っ込みだらけ。

 

しかもその後も兄妹との展開もなんだか緊張感がないし、そのあたりの納得いく、あるいは説得力のある展開がない。兄妹たちはあんな追い出され方して、バルサに恩があるとはいえ、やっていけるんだろうか?後々でてくる薬の兄さんもバルサを援助しすぎだし、こいつ働いてるんだろうか。

 

逃亡の際の敵の迫力もない、こいつらは精鋭らしいけど。しかもなんと普通ありえない展開で、王子が一時敵方に奪還されるのに、なんやかんやで再び奪還し返すというちょっと今までみたことない間抜けな展開。

 

とそんな感じの突っ込みどころ満載なんだよねこのアニメ。

中盤、兄妹の兄貴もなぜか敵精鋭たちに追い詰められてんのに捕まえもしないで解放とか、いやいやいや普通こいつ捕まえるでしょ。敵方がぬるすぎる。

 

敵方がぬるいから、終盤のいわゆる敵味方ノーサイド共闘状態でもいまいち燃えないし。

 

バルサの身の上話だって、もっと早く話しておけよと。もう開始3話目ぐらいでも出てきておかしくない内容を終盤少し前ぐらいででるとか呑気か。

 

こういう展開だとてっきりもっと離れた地に行くのかと思ったら、結構近いとこに隠れているみたいだしそりゃ見つかるわ。刀鍛冶のところで敵方とニアミスするわ、王子が田舎街で偶然見つかるわでなんだかな。

 

他の人のレビューも少し読んだが、舞台背景もイマイチ説明不足なんだよね。ここはそもそもどこなのか。どうやら日本と中国系の混じった創造世界みたいだが、そうであるならばもっとしっかり描写すべきで中途半端すぎる。もっと遠くへ隠れろと言えない事情があるようだぐらいにしか推測できない。描写に凝ってたのは景色・食べ物ぐらいだね。

 

シリーズとして続いているらしいがあまり追う気はしない。