Theory-of-Kのブログ

やわらかく生きる

【アニメ】『SSSS.GRIDMAN』

つまらないけど実験作的に価値があるという感じかな。

 

 

ウルトラマントランスフォーマーエヴァワンパンマン、リングシリーズあたりを連想した。

 

色んな要素がある、社会的な部分もあるけど、一番は外周部的な演出とかが評価高い、さすが円谷という感じか。制作triggerというところらしいけどシャフトみたいに凝ってる感。

 

掴みの記憶喪失、ミステリー 謎 要素はいいんだけど食傷気味なんでうまく展開してくれればいいんだけど結局はひっぱるだけひっぱっただけという感じだった、残念。最近の作品は展開がドライで速い、ワンパンマンみたくだけど、その分薄いことがほとんどで、これもまあ薄い。昔の作品はべただけど濃いものが多く、年代として生まれた時代は反映されるので仕方がないが、俺は若いやつであれ、深い作品を目指してほしいわけで。新海誠みたいに吹っ切れて外面特化は少なくていいのよ。

 

メタメタメタぐらいの作品だから、展開力が試されるんだけどまあなかなか成功しないね。基本的にはメタ作品ていうのは無理がある。タイムパラドックスものと同じぐらい。ひぐらしとかリングでもぎりぎり成功ぐらい、自分の中では。あれらは他に強みがあるから総合力があるのよね。

 

グリッドマンは演出や展開がつまらないけど一応各所に工夫があるのは認める。例えばアカネのネタバレはかなり早い段階でしている。エヴァが延々意味不明、というか謎を残すスタンスとは真逆なわけね。

他にも各シーンで結構ふつうだと違う展開になったりする部分をあっさり会話しちゃってる部分が多く、珍しい呼吸がある。

 

世界観に違和感があるのは、アカネの世界だからという言い訳でごまかせるのだが、それは、創作の質としては落ちてしまう、例えばメインキャラはやたらと感情的なんだけど、それ以外の常識の部分・人・現象は色々と狂っていて、しかしそれに齟齬はないとしている。この辺が非常に面白くないわけ。戦闘シーンをやたら凝っていても、実はリアル世界の描写の方が重要だということ。

 

岡田さんがSFで重要なのは、風景のシーンだという指摘はその通りだと思う。ルーカスも無音の重要性を言っていたが、それも同じくそうだと思う。迫力の出し方や演出の良さとはこういう地味な部分によるものが大きい。

 

何度も言って貶したいわけではないのだが、お話としてはつまらない部類だと思う。特にキャラがほぼ全員つまらない。注目したのはグリッドマンの仲間だ。彼らは一体なんだったのだ。正直メインよりも脇役の方が大事だと思い知らされた作品でもある。この手の作品だとメインなんて似たり寄ったりになるし、それでもいいのだ。

しかし脇役はもっとしっかり設定してほしかった。

 

ただ昨今の鬼滅よりよっぽど価値ある作品だなとは感じた。